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桜島:火山の状況に関する解説情報(第117号)

11月17日16時0分
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 11月13日から17日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

桜島では、噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、爆発が2回発生しました。噴煙は最高で火口縁上1100mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は8合目(南岳山頂火口から約500m)まで達しました。また、同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 昭和火口では、噴火及び火映は観測されていません。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 
 15日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり3000トン(前回6日、2700トン)と非常に多い状態でした。
 
 GNSS連続観測では、桜島島内の一部の基線で2023年1月頃から山体膨張に伴うとみられるわずかな伸びが認められていましたが、4月頃から停滞しています。また、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線では、長期にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられています。
 
 桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態であることから、南岳山頂火口や昭和火口において今後も噴火活動が継続すると考えられます。今後の火山情報に注意してください。
 
 火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
             火山性地震  爆発
  11月13日        6回  1回
     14日        2回  0回
     15日        1回  0回
     16日        3回  0回
     17日15時まで   1回  1回

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

火山の状況に関する解説情報(詳細)
https://www.jma.go.jp/jp/volcano/info.html

  • Posted : 2023/11/17
  • Published : 2023/11/17
  • Changed : 2023/11/17
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